住宅建築の質問集


トップページ > 住宅建築の質問集 > 建築基準法のQ&A > Q_019 完了検査後の違法部分の取扱い

Q_019 完了検査後の違法部分の取扱い

最終更新 2007.7.1

はじめまして。

新築マンションを購入したのですが、メゾネットタイプで屋内に階段があります。内覧会の時に気づいたのですが、階段の上から5段分が両側壁になっており、手すりがついておりません。(それより下は片側は壁でもう片側は転落防止の手すりがついております)危ないので手すりを付けてもらえないか頼んだところ、法律上問題ないため、業者側が付ける必要はありませんとの回答でした。

後で建築基準法を調べたら、手すりの設置義務があったのでこのことを聞くと、「設置する必要がない」と審査を請け負った民間の審査会社から言われたとのことでした。しかし、建築基準法では壁があっても手すりの設置義務はあるとされており、そのことを民間の審査会社に問いただすと、「検査を通ったのではないか」と言ってきました。

そこで質問ですが、民間の審査会社が審査済証を出して審査が終わった後、建築基準法に違反していたことが分かった場合、審査をやり直したり基準法に基づいた仕様にやり直してもらったり出来るのでしょうか?


※注意 : この項の回答は一連の耐震偽装問題を発端とする平成19年6月に行われた建築基準法改正(建築確認申請の厳格化等)に伴い、回答の内容が古くなっています。建築確認申請手続きの運用が整理された後にこのページを修正する予定ですのでご容赦ください。

A_019

住宅の階段には手摺を付ける事が平成12年の建築基準法改正で義務付けられています。階段の手すりは、建築基準法施行令では次の様に規定されています。


【 建築基準法施行令 第三節 階段 】

第二十三条 (階段及びその踊場の幅並びに階段のけあげ及び踏面の寸法) 
省略
第二十四条  (踊場の位置及び踏幅) 
省略
第二十五条  (階段等の手すり等)
1 階段には、手すりを設けなければならない。
2  階段及びその踊場の両側(手すりが設けられた側を除く。)には、側壁又はこれに代わるものを設けなければならない。
3  階段の幅が三メートルをこえる場合においては、中間に手すりを設けなければならない。ただし、けあげが十五センチメートル以下で、かつ、踏面が三十センチメートル以上のものにあつては、この限りでない。
4  前三項の規定は、高さ一メートル以下の階段の部分には、適用しない。
第二十六条  (階段に代わる傾斜路) 
省略
第二十七条  (特殊の用途に専用する階段)
第二十三条から第二十五条までの規定は、昇降機機械室用階段、物見塔用階段その他特殊の用途に専用する階段には、適用しない。

この様に住宅の階段には手すりの設置義務があります。第二十五条の4項に一部適用除外の項目が有りますがこれは階段の内、高さが1m以下の階段や階段の下階の床から高さ1m以下の部分について免除するものです。これは落下防止の観点から見ても床から1m以下の部分には手すりが無くとも安全上問題が無いとの判断がされているためです。

今回の場合、階段の上から5段分に手すりが付いていないのは、違法と言えます。

そこで、審査をやり直したりできるかという話になりますが、この場合は審査のやり直しは余り現実的な話ではないでしょう。

というのも、建築物の審査は建物全体の様々な項目について行われるため、階段の手すりの事のみでその他の審査事項も全て無効にすると言うのも少々大袈裟です。

法律に定められた手続きには、審査機関がミスを犯す事を前提とはしていませんのでこの様な場合どの様に手続きするかを定めてはいません。通常は現場を合法化した上で工事監理者(設計者)の工事監理報告書等の書類で合法状態にした旨を行政に報告するのが一般的です。

この様に、たとえ審査で済証が出た後であっても、違法な部分があれば原則合法化しなければなりません。この場合ですと当然手すりを付けて合法化するのが筋といえます。

ただし、取り付けの費用に付いてはあくまでも民事上の問題ですので今回のケースの場合どちらが負担すべきものかはここでは判断できません。もう一度、売買契約書等の資料を確認してこの様な場合の解決方法に関する事項が無いかご確認下さい。

また、民間審査会社の対応が不誠実な様であれば、都道府県庁の建築課の確認審査係等に相談してみるのも良いでしょう。

法令情報に関する注意:この項目は日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。情報のご利用に際してはご利用者ご自身の自己責任においてご利用ください。
なお 、免責事項もお読み下さい。

▲このページのトップへ

関連リンク


建築基準法の話   -気になる家の話題-
建築基準法は、国民の生命、健康、財産を守るため、建築物に求められる性能などのうち、建築物やそれによって構成される市街地の安全、衛生等を・・・・


Q_002 建築確認申請と小屋裏収納
二つの会社と話をすすめております。その中で、小屋裏利用で2階建てと3階建てのどちらで建築申請するか悩んでます・・・・

Q_015 建築の完了検査の後付け申請
建築工事完了後かなりの日数が経過した場合でも(半年くらい)、検査済証の交付を受けることは可能なのでしょうか?建築の完了検査は、工事が終了・・・・

Q_019 完了検査後の違法部分の取扱い
新築マンションを購入したのですが、メゾネットタイプで屋内に階段があります。内覧会の時に気づいたのですが、階段の上から5段分が両側壁に・・・・

Q_036 都市計画区域外の地域の建物
私の両親が所有している土地は、都市計画区域外で新築の際の申請は必要ない地域です・・・・

Q_040 建築確認申請の必要な建物
物置(小屋)を建てたいのですが、何平方メートル以下なら建築確認申請は必要にならないのですか・・・・





このホームページは Kodou Kenntiku Koubou が運営しています。ご質問、設計・監理業務依頼等は こちら
情報のご利用に際しては利用者ご自身の自己責任においてご利用ください。また、免責事項もお読み下さい。