建築設計事務所の使い方



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 建築設計事務所の使い方 

最終更新 2005.12.22

家創りを考えたとき、最初に相談相手として思い浮かぶのは、ハウスメーカーや工務店でしょうか。建築設計事務所に依頼すると言う選択肢は知ってるけど、建築設計事務所に頼むのは少し敷居が高いと多くの方が感じるられているようです。

住宅みたいな小さな物件に関わってもらえるのかな?、恐い人だと嫌だな。建築設計士に頼むと高価な家になるし...設計料って高いらしいし....などなど、様々な誤解が多く、私自身も建築設計士の仕事の説明不足を感じます。

でも、設計事務所の使い方さえ知っておけば必ず、家創りのお役に立ちます。

建築設計事務所の使い方のポイントは、次の3つです。


 設計事務所はあなたの代理人。

建て主さんにとって家創りは初めての経験の連続。そこで建築の専門家として建て主さんの立場で家創りをサポートします。

 あなたの「わがまま」を形にします。

工事現場では言いにくい「わがまま」にも十分耳を傾け、建て主さん要望を十分に検討して形にします。

 家を建てる前に考えます。

納得の家創りには手間ひまが掛かります。建てる前にいろいろ考えることで、事前に問題点を解決し後悔しない家創りを実現します。


この三つのポイントをおさえておけば建築設計事務所ときっとうまく付き合えるはずです。

 建築設計事務所の誤解の様々

 住宅みたいな小さな物件に関わってもらえるのかな?

確かに大規模の物件だけ扱う建築設計事務所もあり「そもそも住宅は受けないよ」とか「住宅は手間が掛かるから受けない」言う建築設計事務所も有りますがそういう事務所は少数派です。

 恐い人だと嫌だな (TT)

確かに、いますね。。。そういう人(TT)。でもこれも少数派、建築家の人は恐いとか言いますが、当HP管理人の知っている限りでは建築家と呼ばれる方で、お客である建て主をわざと恐がらせる方はいません。建築設計士さんも人の子ですから色々な性格の方がいますので、自分自身と気の合う人を探すのが良いでしょう。

 設計士に頼むと高価な家になるし...

これは全くの誤解です。よくTVや雑誌で紹介される建築設計士や建築家の設計した家は立派で工事金額も高価な物が多い様ですが、これは建築設計士や建築家が設計したから高価な家になったのではなく、あくまでも建て主さんの意向や予算を考えながら調整した結果、そうなったにすぎません。確かに家の隅々までこだわった材料や工夫を凝らすと価格は割高にはなりがちです。また予算に余裕があり隅々までこだわった家はTV・写真映えします。しかし、予算が乏しい場合でも「LDK周りにこだわる」、「浴室にこだわる」、「暖炉のあるリビング」、「中庭にこだわる」、などなど家の部分ごと上手に予算配分を行えば安価に納得の家を手に入れることができます。

 設計料って高いらしいし....

これもよく聞く誤解です。まず基本的な話ですが、建物を新築する場合は必ず建築設計士が関わります。「家を建てたけど設計料は払ってないよ。」と思った方も多いと思いますが、ハウスメーカーや工務店で建てた場合でも建築確認申請と言う書類を作成し役所に提出しなければならない為、必ず建築設計士さんが関わっています。しかしその費用は工事費の中に含まれていて設計料としては見えにくい仕組みになっています。

ところで、設計料が高いか安いかの判断ですがこれはなかなか難しく判断の基準としては実際に設計や監理にかかった時間を目安にすると良いかもしれません。簡単な間取り図(平面図)と外観図(立面図)を描いて建築確認申請の手続きや行政の検査の立会いを行うだけでしたら大体、合計40〜56時間(5日〜7日)程度の作業時間ですが、家の隅々までこだわった材料や工夫を凝らす設計・監理となると合計で240時間〜960時間(30日〜120日)ほどかかる事も有ります。


サラリーマンの平均年収がおおよそ560万円、年間225日位の勤務日数と考えると1日当りでは約2..5万円
さらに事務所の諸経費が1日当り最低1.5万円かかるとして 

2.5万円+1.5万円=4万円 となり、延べ40〜56時間(5日〜7日)の設計料は 20万円〜28万円が最低となります。また、240時間〜960時間(30日〜120日)の設計料だと 120万円〜480万円と言う事になります。

ほかにも、昔から設計料は総建築費の5〜10%程度が妥当といいますので1800万円の家でしたら90〜180万円ということになります。

設計無料と言う広告をよく見受けますが実際は、上の計算の様に設計料として直接請求されていなくても、工事費に少なくとも最低でも20万円前後の設計費用が工事費に上乗せされているはずです。

20万円の設計料で出来る業務は5日程度です。通常、建築確認の諸手続きや検査立会い等のみでも最低5日はかかります。手抜き設計でもしない限り無料や20万円の設計料は有り得ない金額です。


とは言うものの、設計・監理は結局のところサービス業ですから、サービスの内容である提案力や説明力、技術力などからくる、顧客の満足度で設計料が高いか安いかは決まると言うことに変わりはありません。

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