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Q_020 法42条2項道路(セットバック道路)の取扱い

最終更新 2005.12.27

こんばんは。HP、とても解りやすくて大変勉強になります。

現在土地の購入を迷っております。間口9mで、西南の2方向で道路に接しております。西側は9m、南側は30m接しているのですが、南側は1.8m幅の道路(途中まで階段になってます)になります。この道路は、向かいの家の塀に道路があって、こちら側手前に側溝もついた状態で約1.8mになるのですが、その場合もセットバックを行わなければならないのでしょうか。

また、北側の道路もあるのですが、こちらの土地は台形の形をしており、北側に接していないため、セットバックをしたとしても結局途中で1.8mの道路になってしまいます。それでもセットバックはしなければならないのでしょうか。

解り難くて申し訳ありませんが、ご回答いただけましたら幸いです。宜しくお願いいたします。


A_020

まず、道路に関する規定は敷地の建築条件の基本的な事柄である上、事例により様々な行政判断がされるものです。

ですから、判断はこのメールに因らずに必ず専門家に調査をご依頼されるか、ご自分で行政機関(都道府県又は市区町村の建築確認審査係)まで足を運びご確認ください。相談の際は現地写真数枚と法務局の土地公図などをお持ちになると話がスムーズに進みます

さて、今回のご相談は建築基準法第42条2項道路セットバックに関してのご質問ですが、ここで法42条2項道路に関して再度整理します。

建築基準法42条2項では次の様に規定されています。


建築基準法42条2項

この章の規定が適用されるに至つた際現に建築物が立ち並んでいる幅員四メートル未満の道で、特定行政庁の指定したものは、前項の規定にかかわらず、同項の道路とみなし、その中心線からの水平距離二メートル(・・・省略・・・)の線をその道路の境界線とみなす。ただし、当該道がその中心線からの水平距離二メートル未満でがけ地、川、線路敷地その他これらに類するものに沿う場合においては、当該がけ地等の道の側の境界線及びその境界線から道の側に水平距離四メートルの線をその道路の境界線とみなす。


今回の場合、敷地南側の1.8m道路でセットバックが必要かの判断の為にはまずこの南側の1.8m道路が法42条2項の道路に該当するかどうかの判断が重要となってきます。


必要条件(法律上の要件)
1. この章の規定が初めて適用された時以前からこの道があったかどうか。
2. この章の規定が初めて適用された時点でその道に玄関を設けるなどして家が立ち並んでいたかどうか。
その他の条件(行政指導上の要件)
3. 道幅が1.8m以上

この章【第三章】の規定は都市計画区域及び準都市計画区域内の敷地を対象としています。法令適用の【基準時】は、新市街地や農村部では都市計画法により都市計画区域等に指定を受けた時点で概ね昭和40年代前半頃(場所によって若干異なります。)となることが多く、旧市街等では建築基準法施行時、昭和25年頃を基準時とする場合があります。この【基準時】時点ですでに使われていた道であることが条件となります。

尚、【基準時】に関しては地域により異なるケースも有りますので必ず行政庁に確認してください。

尚、よくある勘違いとして、「市街化調整区域」を都市計画区域外と勘違いする方がおられますが、「市街化調整区域」は都市計画区域内となります。

上記の全てに該当した場合、4m未満の道であっても建築基準法上の道となりこの道への接道を根拠に敷地に建築可能となります。

上記の内1つでも該当しない場合は基準法上の道とは扱われず、この道との境界は「敷地境界線」として扱われセットバックの必要が無くなりますが、この道への接道を根拠に建築する事は出来ません。

また、道巾が1.8m未満の道の場合では、法42条2項道路として行政が指定する為には建築審査会の同意を得る必要があり、歴史的な価値がある町並み等の特殊な事情が無い限り通常は法42条2項道路として認められません。

尚、法42条2項道路に指定された場合にはセットバックが必要ですが、この道路でまだ新築なり改築が行われておらず、道路の一部分、自分の敷地の前のみ道幅が広がるという状況でも必ずセットバックをしなければなりません。また、このセットバック範囲内には塀なども建てることが出来ません。新築・改築の際にセットバックした場合にはこのセットバック範囲内の既存の塀や門柱等は原則撤去する必要がありますが元の道路側溝等はそのままでかまいません。

結局のところ建築基準法のセットバック規定は数十年という時間を経て建替えが進むにつれ完成する長期的な道路拡張計画と言えます。

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