住宅建築の質問集


Q_010 防水シートの話

最終更新 2005.8.2

家は建売なのですが、建つ前に購入したので、毎週現場を見に行っています。そこで、ちょっと気になったことがありました。

ちょうど防水シートを一面に貼った状態だったのですが、ちょっと破れている箇所を見つけたので、業者に連絡したところ、下記のような回答を頂きました。

「防水シートは破れやすい為、作業中に破れることはたまにある。ただし、防水シートは小分けにして貼っているものではないので、小さいな破れであれば専用の補修剤で補修する。あまりに大きい場合は全部貼りなおす。そのままにしておくことはないので安心してください。」

破れやすいのは仕方がないのですが、作業中に破いてしまうというのは普通のことなのでしょうか。また、補修の方法としてもこれで適切なのでしょうか。


A_010

防水シートについてのご質問ですが、文面からではどの部位に使用している防水シートの事か読み取ることができませんでした。そこで防水シートについての基本的な事項をまとめさせて頂きます。

一般に住宅では、基礎下、外壁下地、屋根下地に防水シートを使用しますが、このうち基礎に用いるものは「防湿対策」として用いられ、外壁、屋根に用いるものは「防水対策」に用いられています。

まず、基礎に用いられる防水シートは元来、布基礎の土が露出している床下部分に敷かれ、地面からの湿気を防ぐ防湿層として使用していましたが、ベタ基礎が主流となり基礎のコンクリート土間が防湿層として機能する今日では防水シートは防湿層としてはあまり意味がなくなってきました。

それでも土間下に防水シートを敷きこむのは、基礎の型枠にコンクリートを流し込んだ時にコンクリートやコンクリートの水分が地面に吸い込まれ余計にコンクリートが必要になったり、施工精度の低下したりするのを防ぐのが目的です。
したがって基礎の防水シートに関しては防水・防湿層としてあまり几帳面に考える必要はありません。

次に、壁、屋根の防水シートの話になりますが、まずは簡単にこの防水シートの役割を簡単に説明しまと、「外壁や瓦下の隙間に入り込んだ水を外壁や屋根内に入れず外に流すもの」という事になります。
しかし、一般に防水シートの防水能力はあくまでも外壁仕上げや瓦と協力して発揮されるものと考えられ、防水シート単体では十分に発揮でません。

防水シートの施工は、水下(水の流れ方向の下流側)側から貼り始め水上(水の流れ方向の上流側)側の防水シートを重ねて水が外へと流れるように張り、タッカー釘などで固定するのが標準になっています。

このような固定方法ですから、重ね代の部分には必ず隙間が有り、工事中などで壁、屋根仕上げ前の場合、防水シートに直接大量の雨水がかかった場合(特に吹降りの雨の時などは)容易に雨水が建物側に侵入します。
またパッキンや、防水テープを併用する工法でも考え方は同じで、 一般に防水シートは完全防水仕様で施工されるものではありません。

実際の外壁や屋根では防水シートの上の仕上げ材がまず雨水や風を処理し、それらが処理できなかった雨水や風を防水シートが処理する事になりますので、現実の防水シートの負担は大幅に軽くなり、一見ラフにな施工でも十分に防水層としての性能を発揮する事ができます。

この様なことから、一見ラフに施工されているように見えても、防水シートの張り方のルールを守り、水滴の水溜りのできる部分や、水下側を上に重ね建物側に水滴がにげてしまう様な部分がない限り施工業者さんのおっしゃる対処方で問題はありません。

さらに、防水シートは紙状の薄いシートですから施工中に案外簡単に破れます。しかし、外壁や屋根の仕上げまでに適切に補修されていれば特に問題ありません。 今回の業者さんの説明の補修方針は説明としては適切と思いますので、実際に説明通りに施工しているか確認してください。

ここまで書いた事は、一般的な防水シートの考え方ですが、防水シートは様々なメーカーから発売されており、仕様も施工方法も若干異なりますので、確実に施工されているかどうかはメーカーから施工要領資料を取り寄せ実際の施工と照らし合わせることも必要です。

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