最終更新 2008.2.2
お尋ねいたします。
木造在来で建築予定です給水給湯管工事でサヤカンヘッダー方式は漏れメンテ作業性とも優れているとの事で採用したいのですが。
単価が高いとか業者が乗り気でありませんそんなに高いものなのでしようか?
「サヤカンヘッダー方式」は一般に鉄筋コンクリート造(RC造)の建物やマンションなどで多く採用される工法です。最近は木造住宅でも採用する事も増えそれを売り文句にして住宅を販売している事も多いようです。
RC造のマンション等では給水・給湯配管をコンクリートの床の中に打ち込んだりコンクリートスラブの上に這わしたりしますが、床下のメンテナンススペースが皆無の為、一旦施工するとメンテナンスや配管の更新に床を剥がすなどの大規模の工事が必要になります。
この為、サヤカンと呼ばれるフレキシブル管をRC内や床下等に設置し「ヘッダー」部と各蛇口を継ぎ手の無い柔軟性の高い配管を「サヤカン」の中に通し1対1で接続します。
途中に継ぎ手が無い為、継ぎ手部分からの漏水被害が発生しない事になります。また蛇口と「ヘッダー」部が1対1で結ばれている為、特定の配管のみ交換する事が可能です。
木造住宅では、配管は1階では床下空間に、2階では1階天井裏に設置します。木造では床下空間をメンテナンスに利用できる事が多く2階に蛇口を設置する事が少ない為に元々メンテナンスは比較的容易です。2階に蛇口を設ける場合は立ち上がり用のパイプスペースを用意したり1階天井に点検口を設置する事で容易にメンテナンス可能です。
(天井点検口は工事完成後でも簡単に設置できます。)
通常の木造住宅での配管施工は硬質塩ビ管や塩ビライニング金属管にて配管し幹線から蛇口に向い順次分岐する様に配管し1対1の配管ではありません。
そのぶん配管の長さの合計はサヤカンヘッダー方式より短くすみます。
また、木造住宅では、「サヤカン」を使用しない「ヘッダー方式」にて配管する事があり、この場合は1対1の配管であっても配管が躯体に固定されている為、簡単に配管を交換することは出来ません。
また、「さや管ヘッダー方式」を採用しても新規に蛇口を設置する場合や蛇口の位置を変える場合などは元々「さや管」が設置されていませんので工事の手間は、硬質塩ビ管等を利用した場合と大差ありません。
さらに、木造住宅の壁裏空間は四方八方から、釘やビスが打ち込まれる為、「サヤカンヘッダー方式」で使用する軟質の管を工事中に損傷する可能性も少ないとは言えどあります。
「サヤカンヘッダー方式」は配管長さが長くなり、また2重に配管しさらに、配管端部に専用のジョイント部材の設置が必要な為、材料費が高くなり手間工数も増え確実に工事費は高くなります。
業者さんが乗り気でないのは手間が掛かりコストも増える割りには、RCの建物に比べ建て替えサイクルの短い一般的な木造住宅では配管を交換する必要に迫られる事が少なくその有用性を強く感じていないからでしょう。
しかし、逆に建物の耐用年数を長期に考えるのであれば「サヤカンヘッダー方式」の採用を考えても良いとも言えます。
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